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投稿日 2016年5月6日金曜日

水文学、水理的短回路とは

本日の記録


本日はGWの合間ですが、勤務先はカレンダー通りの通常業務日です。しかし、出勤者は1割以下、事務所スカスカです。
勤務先は年末年始以外は、夏休み等の定期休暇はありません。基本、「有給使って好きなときに調整して休んでね」、って方針なんで、連休の合間などは皆さんお休みです。
自分と言えば、××代理って職責なので、××さんがお休みのときは休めません。何か問題が発生したときに対応せよ、って事ですが取り合えず何も起きません。世間様も今日は大体お休みですしね。

自分の仕事は、GW前にやるべき事は済ましてあるので、お暇です。やることもないので、ブログの整理しています。(笑)


井戸の研究


先月中旬に、ほぼ海抜0mまで打ち抜いた際のブログの記事に、コメントいただきました。
ありがとうございます。

2016年4月12日火曜日
海抜0mでも自噴しないのか


匿名 2016年4月28日 6:57

井戸枠がないと被圧水層に達しても上の帯水層に流れるだけで自噴はしないよw水位すら上がりません。



あちゃー、やっぱりそうでしたか。今の掘り下げている井戸は、深度6mで出水して、水位はGL-5.5m辺りを上下しています。深度36mまで打ち抜いても水位は変わりません。湧き上がった地下水が、別の帯水層に流出しているとしたら、納得です。

打ち抜き井戸経験者の方のブログを読むと、「帯水層が複数あるときは、ケーシングパイプに複数のスクリーンを設置すると、取水量が増大する」、なんて記事があったので、そんなものかと思っていました。でも、これって宙水や不圧水を取り込む浅井戸の話ですね。被圧層の深井戸とは別の話です。

前に水文学(すいもんがく)で地下水ポテンシャルを勉強したときに、ピエゾメーター(piezometer、間隙水圧計)についても調べました。ネットで見つけたのが以下の資料です。


応用地質株式会社
「野外の間隙水圧を正しく測定するための覚書 - 間隙水圧計の歴史的変遷と野外計測事例を基に-」 菅原 紀明、応用地質技術年報、No.26、2006年
https://www.oyo.co.jp/oyocms_hq/wp-content/uploads/2014/12/2006_03.pdf


一部を引用します。


(3) 裸孔内の流速と流向測定
 一般に地盤は不均質であって,地下水の流れは均質な土中を流れる自由地下水面を持つ単純な流れではない。地盤は,網目状,または層状に透水係数の異なる地層が交錯しており,地下水は大小さまざまな水ミチや不連続な亀裂に存在する。
 図-2.は岩盤の裸孔で計測された孔内の流速分布と流向を示したもので,この図から,各深度で相対的に別々の圧力水頭を持っていることが分かる。裸孔の貫通によって地盤内に水理的短回路が作られたことになり,裸孔の示す水位はその回路の環境下で平衡が成り立つ水位を示しているにすぎない。

引用:野外の間隙水圧を正しく測定するための覚書、p47-48


下の図は地下に帯水層が、上中下層に複数存在している井戸穴の例です。その内、中央部分の帯水層の地下水ポテンシャルが高く、上下の帯水層の地下水ポテンシャルが低い場合の地下水の流れ方を示した図です。
上部と下部に下降水流があるのは、そこの帯水層に地下水が流出しているためです。そして井戸自体の水位は、各帯水層の地下水ポテンシャルが平衡した水頭を示すというものです。


この地下水ポテンシャルが高い位置から低い位置に地下水が流出するのが、「水理的短回路」です。電流のショートと同じような、地下水流のショートです。

今掘り下げている井戸も、ショートしているようです。


感想と構想


いよいよ、ケーシングパイプを入れるべきですね。
でもケーシングパイプを入れるのは一発勝負です。帯水層の位置を間違えたら取り返しがつきません。そもそも、本当に被圧層の帯水層に達しているのかも不安です。

こちらは素人なので悩みますが、本職はどうしているのでしょうか。
プロの鑿井業者は、電流計を井戸内に挿入して、帯水層の位置を探るそうです。

  • 帯水層位置:地下水がきれいなので誘電率が低い=電流が流れ難い
  • 帯水層からずれる:地下水に泥水等の不純物が含まれ誘電率が高い=電流が流れ易い

素人でも使える道具があるか、探して見ますか。

2018/6/19訂正
誘電率の件、どこかの鑿井業者のサイトかブログで見掛けた話です。確認のため再度探しましたが見つからないです。聞きかじりの話を誤解してたかもしれません。
鑿井で行うのは電気検層(比抵抗検層)です。これは地層の性質(水を通し易いか否か)を判定する検査です。帯水の有無は直接的には判りません。
本件、もう少し調べてみます。



水理的短回路の図を見て気が付きましたが、被圧層の地下水ポテンシャルがもっと高かったら、水位はやっぱり上がるんじゃね? もっともっと高かったら自噴するとか?

ダメかなー、何か物理学に反してますかね。地下水が流出している帯水層の透水率次第だと思うんだけんど。

もう少し、掘り下げてみますか。(笑)


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